辺鄙なところだけれど、一度は訪れる価値がある。
まるで「もののけ姫」のタタラバのような不思議な建物をくぐった先にあるのが、
突如現れる吹き抜け。
ここはデパ地下・駅ナカでよく見る和菓子「たねや」グループのお店なのです。
たねやはバームクーヘンの「クラブハリエ」も経営しており、
デパ地下好きの私にとっても馴染み深いお店。
滋賀県が創業の地だったのですね。
とにかくおしゃれで、不思議で、「伝統的なのかモダンなのか」
「和風なのか洋風なのか」も判然としない、
でも何故だか居心地の良い建物群。
お菓子好きだけでなく、芸術や美術館が好きな人も気にいるんじゃないかな。
洋菓子・和菓子などブランドごとに建物が分かれており、
円形に配置された中心には、「何もない草っ原」と「目的不明な巨石」が目の前に広がります。
「古代遺跡を改装して作られた」
と言われても納得してしまいそう・・・
バームクーヘンの「クラブハリエ」店内には製造工場があり、
作ってるところを間近に見れる&出来たてを食べれるのが嬉しい!
名古屋出身の私にとってさえ滋賀県は縁遠く馴染みの薄い土地だったけれど、
実は見どころが沢山あるのでは・・・と最近気づいてきました。
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「今日あたり、妻が出産するのでは」
私がラ・コリーナ近江八幡を訪れたのは、まさにそんな日でした。
「何もそんな時にカフェに行かなくても、、、」
と言われそうだけど、
"呼吸するようにカフェに行く"私にとっては、
コーヒーでも飲みながら平常心を保って・・・という思いもありました。
「もうすぐ生まれるかも」と妻から電話があったのは、
まだ温かい出来たてバームクーヘンを一口食べた直後でした。
慌ててカバンを掴んで駐車場に戻り、
車のアクセルを踏みながら、
「長く続いた何かが終わり、何かが始まったんだなぁ」
と思わずに入られませんでした。
まるで大きな船がゆっくり進路を変えるみたいに、
決定的な何かが起こりつつあるような。
でもそれは、きっと良きものの前兆なのかもしれないな、と私は思いました。
37歳、少し遅めではあるけれど、
待ちに待った子どもがついにやってくるんだな、と。
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